親子音楽会はどれくらいの費用がかかるの? 親子音楽会を開催するにあたり「こんなところにも!」という所にもお金がかかっています。
「ののいち親子ふれあい行事」と称し開催する以上は、単なる社会人バンドの自主演奏会ではなく、
社会的責任等も考慮した費用も発生します。

親子音楽会は、2年前(2017年度)までは「いしかわ県民文化振興基金」の助成事業のため経費の一部は助成されていましたが、
現在は経費助成はありません。
基本的には団員で費用負担して開催しています。


それでは、少しずつ見ていきましょう。
費用の一覧
ざっくりとですが、費用が発生する項目を一覧にしてみました。
なんとなく想像つく内容もあると思いますが、表からは見えにくい費用がたくさんあります。

  • 傷害保険
  • 駐車場警備
  • 駐車場
  • 配布物の印刷
  • 著作権料
  • 受付等会場支援スタッフ人件費
傷害保険
親子音楽会では、施設入場者向け傷害保険を掛けています。
多くの子ども達が来場する為、万が一の場合に備えています。

  • 現在は、[一人あたり 7円]が掛かっています。
  •    (大ホール公演は、約1,600名の入場者と約100名の奏者およびスタッフの為、入場者増減分含め 1,800名で算出。)
       (小ホール公演は、約500名の入場者と約50名の奏者およびスタッフの為、入場者増減分含め 700名で算出。)

ちなみに、アマチュアの楽団が演奏会に保険を掛けることは、普通なかなか無いことなんですよ。
駐車場警備
野々市市文化会館フォルテでは、大ホール公演の主催者は駐車場誘導の実施が必須となっています。

親子音楽会では、素人バイトではなくプロの警備会社に依頼しています。
多くが親子連れで来場する為、安全ですみやかな誘導と、1台でも多く駐車できるよう整列など、
確実な誘導と万が一の場合に備えています。

  • 大ホール公演時は、[約 54,000円]掛かっています。
  •    (費用を抑える為、誘導可能な最低人数で警備会社さまにご協力頂いています。)


<誘導の苦労> 過去、定期演奏会では大学生のボランティア等、一般素人の方へ依頼して実施していました。
誘導マニュアルに則り実施しますが、短時間(1.5時間)でもチームワークに左右されるため難しいこともありました。
また、来場者が指示に従って頂けないことも多く、がっちりした強面の方を配置した箇所だけはスムーズになったことも(笑)

当日の天候や気温で疲労度や難易度が左右され、安全確保や来場者からのお叱り対応、しかも長時間(5時間)となると、
給料が支払われる仕事じゃないと、なかなかできるもんじゃないと思いませんか?
それに、警備の制服を着た方の誘導であれば、来場したときの安心感なども違ってきます。
駐車場
親子音楽会の出演者およびスタッフは、最大80名~100名近くになります。(大ホール公演の場合)
私たち全員が駐車場へ停めると、3分の1以上埋まってしまいます。(大ホール公演の場合)

ご来場者が1台でも多く無料で駐車できるよう、フォルテ駐車場に極力停めない工夫をしていますが、
さすがに限度がありますので、フォルテ裏方面のセブンイレブン隣のコインパーキングを使用せざるをえません。

  • 大ホール公演時は、[約 15,000円]掛かっています。


<駐車スペースについて> フォルテは無料駐車場があります。
以前は330台程駐車可能でしたが、隣接小学校の増築や児童向け施設建設等により、現在は250台程となりました。
しかも、隣接小学校の部活等で駐車場の1つが使用されることもある為、実質200台程度まで減少します。
また、隣接小学校で催事(主にパサー)の時に、会館に近い駐車場の多くに駐車されてしまう為、さらに。。。
(2017年秋公演では小学校パサーもあり、あまりの混雑にご来場の方からお叱りを受けております。)

フォルテ裏方面のセブンイレブン隣にはコインパーキングもありますので、ぜひこちらもご利用ください。
配布物の印刷
デザイン原稿を作成し、チラシやチケット等を印刷します。
一般的に、デザイン原稿から印刷屋さんに依頼すると、合計10万円どころではなく、それ以上は軽く超えてしまいます。

しかし、入稿用のデザインデータ(Illustrator形式)を自前で作成し、Webの通販印刷屋にて印刷すると、
仕上がり日数に応じて格安で印刷ができます。
もちろん、Illustratorでデザインデータを作成できることが前提ですが、なかなかできる人がいないのも事実。
しかし、安くする為に頑張っています。

  • 現在は、[約 36,000円]掛かっています。(全印刷物)
  •    (大ホール時は、42,000円程度。)


<印刷物の種類> 配布用の印刷物は、事前の宣伝用と公演当日配布用があります。
各枚数やサイズは以下としています。(大ホール時)
 ※小ホール時は、当日配布物の枚数が1/2程度。

  • チラシ(A4版、両面カラー、9,500枚)
  • ポスター(A2版、片面カラー、200枚)

  • 入場整理券(両面カラー、600枚)
  • プログラム(A3版2つ折、両面カラー、600枚)
  • 歌詞カード(A4版、両面カラー、600枚)

  • お客様アンケート(A4版、600枚、公民館輪転機印刷)
著作権料
今話題の著作権料。
音楽会での演奏や歌詞カードの配布に対して、曲毎に日本著作権協会(JASRAC)や楽曲権利保有者への支払いが発生します。


<配布用の歌詞カード> 一般的に正しく知られていないのが、歌詞カードの配布における著作権料の発生についてです。
公演が有料/無料に関わらず、歌詞を印刷し配布すると『出版』扱いで著作権料が曲毎に徴収されます。

ご来場のお客様から「歌詞カードの配布がないと子どもと歌えない」と多くのご指摘もあり、2017年の公演より配布することにしました。
非営利かつ無料公演、しかも子ども向けにもかかわらず、それにしても高い。。。(泣)

  • 通常曲の歌詞は、[一曲あたり 1,800円+消費税]が掛かります。
  •    (2017年春公演は、8曲(著作権消滅2曲含む)掲載しての配布で、13,608円。)

  • 2017年秋公演の「小さな世界」の歌詞は、[たった1曲 10,000円+消費税]が掛かっています!!!
  •    (2017年秋公演は、5曲(JASRAC管理外1曲含む)掲載しての配布で、16,632円。)


<楽曲を演奏する> 音楽会での演奏は「公衆に直接見せ又は聞かせることを目的とする」演奏権の定義に該当します。

規定では、「非営利」かつ「無料」かつ「実演者無報酬」の場合、著作権料の発生はありません。
ただし「有料」の場合は、1曲毎に著作権料が発生(楽曲により金額が異なる場合あり)します。

  • 2018年の春公演は、[5,520円(振込手数料込み)]でした。
受付等会場支援スタッフ人件費
コンサート当日、ご来場のみなさま方の対応を行うスタッフ。
大人向けのコンサートに比べ、小さな子供たちを考慮した増員の考慮も必要となります。

例えば、以下の点です。
  • 申込方式に伴う対応(当日入場数の確認と追加入場可否判断、当日の電話お問合せ等)
  •   ※ご来場者が入場不可となるリスクを最小限にする為の対応です。
  • ご来場者に対するご案内および各種対応
  • 舞台へ入ることを防ぐ対応

  • 現在は、[約 35,000円]掛かっています。


<要員確保の苦労> 奏者以外の団員関係者だけでは要員確保できない為、外部の方に依頼することになります。
当日の予定が合う方も限られ、少しでも見識がある方や、人前で動ける方となると依頼先も限られてしまいます。

また、外部の方にお願いした場合は、お弁当やお車代等こころばかりをお渡しすることになります。
さすがに1日拘束してボランティア強制では、そもそも要員確保もできません。